ガクチカでボランティア活動は使える?アピールする際のポイントや注意点など

大学生の皆さんの中には、個人やサークルなどでボランティア活動に打ち込んでいる方もいらっしゃるでしょう。

ボランティア活動は「ガクチカ」(学生時代に力を入れたこと)で使うことができますが、ガクチカのネタとして選ぶ学生が多いので、差別化のために伝え方を工夫する必要があります。

ガクチカでは物事に取り組む過程が重要視されるので、ボランティアの経験自体はアピールにならないので注意しましょう。

ボランティア活動を始めた動機や目的、困難への対処方法、入社後に活かせる学びなどを企業側にしっかり伝えることが大切です。その際には企業の求める人物像に沿ってアピールするのがポイントです。

今回は「ガクチカ」はどういうものか、ガクチカでボランティア活動をアピールする際のポイント、ガクチカでボランティア活動を使う際の注意点、具体的な書き方などについてご紹介します。

目次

「ガクチカ」とは?

大学1、2年生の皆さんは「ガクチカ」という言葉は聞いたことがあるかもしれませんが、具体的にどういうものか分からないという方も多いでしょう。

「ガクチカ」とは「学生時代に力を入れたこと」の略語で、就活用語の一つです。

就活で重要視されているため、自己PRや志望動機と共にES(エントリーシート)や面接でよく聞かれる項目で、インターンの選考でも聞かれることがあります。企業側は多くの学生の「ガクチカ」を見て選考するため、他の学生と差別化できるように伝え方を工夫することが大切になってきます。

 企業が「ガクチカ」を聞く理由

なぜ多くの企業が就活やインターンの選考で「ガクチカ」を聞くのでしょうか?企業側が「ガクチカ」を聞く理由について確認しておきましょう。

まず、企業側は「ガクチカ」から学生の物事への取り組み方や集団での立ち位置、トラブルの乗り越え方などを知ることで、学生の人柄や性格、価値観、成長力などを把握しようとしています。また、「ガクチカ」を通して学生が自社が求める人物像と一致するかどうか、自社の社風に合うかどうかなどを確認し、入社後に長く活躍してくれそうな人物か見極めています。

ボランティア活動はガクチカに使える?

ボランティア活動は主体性やコミュニケーション能力、行動力などをアピールできるため、ガクチカに使うことができます。

ただし、ボランティア活動をしている学生は多いため、伝え方を工夫しないと、ありきたりで面接官の目に留まらない可能性もあります。

企業側は、学生が目標を達成するためにどのような姿勢で取り組み、どのように成長したかなど過程の部分を重要視しています。ボランティア活動の内容を詳しく知りたいわけではないので、くれぐれもボランティア活動の内容の羅列にならないように注意しましょう。ガクチカでボランティア活動をアピールする際には、どういう目的を持って始めたか、目的達成のためにどのように行動したか、どんな事を学んだか、経験を入社後にどのように活かせるかなどを企業側にきちんと伝えることが大切です。

ガクチカでボランティア活動をアピールするデメリット

企業の経済活動と方向性が異なる

利益を求めて経済活動を行っている企業と違い、ボランティア活動はお金に関係なく無償で行うものです。このように両者は方向性が異なっているため、入社後にきちんと利益を求めて業務に取り組んでくれるかどうか企業側が不安に思う可能性があります。

利益を求めず目的のために取り組むボランティア活動は大切なことですが、今後働くのは利益を求めて活動する企業なので、両者の活動の違いについてしっかり理解しておきましょう。

ストレス耐性が低いと思われる可能性がある

慈善活動であるボランティア活動の参加者は人格的に優れている人が多いこともあり、人間関係のトラブルが少ない傾向にあります。そのため、ストレス耐性が低いと思われる可能性があります。社会に出ると多種多様な人がいるため、相性の不一致やトラブルの発生などもあるでしょう。実際に入社してから一緒に働く人たちは、ボランティア活動の仲間のような人たちばかりではないことを認識しておきましょう。

ガクチカでボランティア活動をアピールする際のポイント

始めた動機や目的・目標を明確に伝える

ガクチカでボランティア活動をアピールする際には、まずボランティアを始めた動機と活動する上での目的や目標を明確に伝えましょう。それによって、何となくではなく明確な目的や目標を持って行動できる人物だということを企業側にアピールすることができます。

入社後に活かせる学びを伝える

ボランティア活動を通して学んだ事を企業側に伝える必要がありますが、入社後に企業で活かせるような学びでなければ評価してもらえません。

ガクチカでボランティア活動をアピールする際には、学んだ事を入社後にどのように活かし、活躍できるかをしっかりと伝える必要があります。

企業が求める人物像に沿ってアピールする

ガクチカでボランティア活動をしっかりアピールしたつもりでも、企業側が求めている人物像と一致していなければ評価されない可能性があります。

ガクチカを考える際に、企業がどのような人材を求めているかを把握しておくことが大切です。面接の場では、ご自身のどのような点が企業が求める人物像と一致しているかを具体的に説明できるようにしておきましょう。

そのために企業ホームページやパンフレットなどを見て、企業がどのような人物を求めているか調べておくことをお勧めします。もしも知り合いやOB・OGなどに志望先企業の社員がいれば、直接聞いてみるといいですね。

企業ごとに求める人物像は異なってくるので、どの企業でも同じ内容のガクチカにせず、企業によって内容を変えるようにしましょう。

ガクチカでボランティア活動をアピールする際の注意点

ボランティア活動の経験自体はアピールにならない

ボランティア活動をすることはとても大切ですが、ガクチカでは「ボランティア活動をした」という経験自体が評価されるわけではないので気を付けてくださいね。

先述のように、ガクチカにおいては企業側は過程の部分に重きを置いています。ボランティア活動を始めた動機、どのような目標を持ってどう考え取り組んだか、何を学んだかなどを企業側に具体的に伝えられるようにしましょう。

単発のものは評価されにくい

中には1日や2日程度のボランティア活動に参加する方もいらっしゃると思いますが、単発の

ボランティア活動はガクチカでは評価されにくいので注意しましょう。

単発であろうと自発的にボランティア活動をすることはとても大切ですが、ガクチカで使うには不向きです。

単発のボランティア活動は継続して取り組むものでないため、目標を決めてどのように取り組み、何を学んだかなど過程の部分を伝えるのが難しく、内容が薄くなってしまうためです。

他にも学業、ゼミ活動、サークル活動、インターンシップ、アルバイトなどネタを探せば色々と出てくると思うので、ガクチカには他に継続して努力しているものを使うことをお勧めします。

専門用語を使わないようにする

ガクチカでボランティア活動について伝える際、ボランティア関係の専門用語は使わないようにしましょう。活動の目標や取り組み方などをわかりやすく伝えることが大切なので、うまく伝わらなかったら意味がありません。専門用語や抽象的な言い回しは避け、自分の言葉でわかりやすく伝えることを心がけてくださいね。

書き方

最後に、実際にボランティア活動のガクチカをどのように書けばいいのかご紹介します。

結論→ボランティア活動を始めた動機→活動の目標→課題や困難への対処方法→入社後にも活かせる学びの順で書くとわかりやすいです。

結論

まず初めに、結論である「どのようなボランティア活動に力を入れたか」を伝えましょう。結論から先に書くことで内容が伝わりやすくなり、企業側にも読んでもらいやすくなります。

ボランティア活動を始めた動機

結論の後には、どういう理由でボランティア活動を始めたのかを具体的に書きましょう。何となく始めたわけではなく、きちんと明確な動機があった事を伝えることで主体性のアピールにもなります。

活動の目標

自主的にボランティア活動に参加している場合は、達成したい目的があり、そのために目標を立てて取り組んでいると思います。

目的達成のためにどのような目標を立ててボランティア活動に力を入れてきたのかを具体的に伝えましょう。その際に数字を使うとより具体性が増します。

活動の目標を明示することにより、自分なりにきちんと目標を持って努力できる人物だということをアピールできます。

課題や困難への対処方法

ボランティア活動に取り組む中で、課題や困難に直面する場面もあるでしょう。具体的にどのような課題や困難に直面し、その際にどのように行動して対処し、どのような結果になったかを伝えましょう。

このことによって、入社後も自分の頭で考えて課題や困難に立ち向かい、対処できるという問題解決能力をアピールすることができます。

入社後にも活かせる学び

最後に、ボランティア活動を通じてどんな事を学んだかを伝えましょう。ただし、それが入社後に企業で活かせるものでないと評価してもらえないので、学んだ事を入社後にどのように活かせるかをしっかりと伝えましょう。

まとめ

今回は「ガクチカ」はどういうものか、ガクチカでボランティア活動をアピールする際のポイント、ガクチカでボランティア活動を使う際の注意点、具体的な書き方などについてご紹介しました。

ガクチカでボランティア活動をアピールする際には、他の学生との差別化のために伝え方を工夫しましょう。

ガクチカでは物事に取り組む過程が重要視されるので、ボランティア活動を始めた動機や目的、困難への対処方法、入社後に活かせる学びなどを企業側にしっかり伝えることが大切です。

求める人材は企業によって異なるので、志望先企業の求める人物像に沿ってアピールしましょう。

ボランティア活動は伝え方次第でアピールできる経験なので、ガクチカでボランティア活動を使いたいという方はぜひ参考にしてください。

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この記事を書いた人

東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、都銀での勤務を経験。
結婚後、福井県に移住し、現在はライティング・校正の仕事に従事。
これまで海外留学・インターン・企業研究・皇室関連記事の執筆や
企業HPなどの校正業務を経験。 「インターンバンク」の記事を通じて、
大学生の皆さんの職業選びのお手伝いができれば幸いです。

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